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- <title>課題B4 (機能理解)</title>
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- </head>
- <body>
- <h1>課題B4 (機能理解)</h1>
- <p>
- 課題B4では, ArgoUMLの図形の選択機能について見ていきます.<br>
- 具体的には,
- <blockquote>
- 「配置された図形がArgoUMLのシステム内部でどのように管理され,選択機能の実行によってどのように取り出されて,どのように選択図形として登録されるか?」
- </blockquote>
- を理解することを目指して, 以下のようにトレースデバッガを操作していきます.<br>
- また, ArgoUML内部では, グラフ編集用フレームワークであるGEFが使用されています.<br>
- ワークスペース内のargouml-*が、ArgoUMLを構成するプロジェクトであり, GEF-0.13.7がGEFのプロジェクトです。
- </p>
-
- <hr>
- <h2>前準備</h2>
- <p>
- <p class = "explanation">
- 課題B3 (接近過程抽出) の終了直後は下図のような状態になっているはずです.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2_pre/ArgoUML_2_pre_00_1.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- ここで, ステップバックオーバーを1回押してから, ステップオーバーを1回押してください.<br>
- すると, 下図のように363行目に入った直後の状態になるので, そこから続けてステップネクストを3回押してください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2_pre/ArgoUML_2_pre_03.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- <!--ステップネクストを3回押すと, selections の get() メソッドの呼び出し直後に実行時点が変わっているはずです.<br>-->
- ここで, 変数ビュー上の「呼び出し後」のメソッド名が List.get(int) であることを確認してください.<br>
- それを確認したら, 変数ビュー上にある「呼び出し後」を開き, 戻り値を右クリックしてください.<br>
- 右クリックするとポップアップメニューが現れるので, 「オブジェクトの追加時点に飛ぶ」を選択してください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2_pre/ArgoUML_2_pre_04.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 「オブジェクトの追加時点に飛ぶ」を選択すると, selections に この SelectionClass クラスが追加された時点である<br>
- SelectionManager クラスの addFig(Fig) メソッドの130行目にまで現在の実行時点が遡ります.<br>
- 下図の状態になっていれば前準備は終了です.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2_pre/ArgoUML_2_pre_05.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- </p>
-
- <hr>
- <h2>機能理解</h2>
- <p>
- Fig クラスはグラフィックエディタ上の図形を表すGEFの内部のクラスです.<br>
- また, FigClass クラスはクラス図上に配置された「クラス」を表す ArgoUML のクラスで, Fig クラスの子孫クラスにあたります.<br>
- 現在の実行時点の行は, 図形を選択するたびに実行されます. <br>
- </p>
-
- <p>
- <p class = "explanation">
- 先ほどの前準備にしたがって進めていくと, 下図のように SelectionManager クラスの addFig(Fig) メソッド内の130行目で一時停止している状態になっているはずです.<br>
- この状態になっていれば, <font color="red">ここから時間計測を開始</font>してください. 時間計測はできる限り,1分以内の単位での計測をお願いします.<br>
- まずは,「実行時点の登録」ビューの追加ボタンをクリックして実行時点の登録を行ってください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_01.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- ここで, ソースコードと変数ビューの List.add(Object) の呼び出し前を見ると, SelectionManager クラスのインスタンス (id = 4310438) の<br>
- フィールド selections へは, makeSelectionFor(Fig) メソッドの戻り値である SelectionClass クラスのインスタンス (id = 1672744985) が<br>
- 追加されていることがわかります.<br>
- 課題B4では, このオブジェクトの追加に関わっている SelectionManager クラスのインスタンスと SelectionClass クラスのインスタンスについて見ていきます.<br>
- まずは, SelectionClass クラスのインスタンスの方がどこから来たのかを見ていくために, <br>
- ステップバックインを1回押して SelectionManager クラスの makeSelectionFor(Fig) メソッドの中に後ろから入ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_02.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- SelectionManager クラスの makeSelectionFor(Fig) メソッドの1131行目に入ってきました.<br>
- ソースコードを見ると, return customSelection でローカル変数 customSelection が参照する値が返されていることがわかります.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_03.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- この値がどこから来ているのかを見るために, ステップバックオーバーを1回押して1129行目に戻ってください.<br>
- 1129行目では 仮引数 f で参照されているインスタンスに対して makeSelection() メソッドが呼び出され,<br>
- その戻り値がローカル変数 customSelection に代入されていることが確認できます.<br>
- ここで, ステップインを1回押してこのメソッドの中に前から入ってください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_04.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- FigClass クラスの makeSelection() メソッドに入りました.<br>
- ここでは new SelectionClass(this) で 自分自身を引数に渡して SelectionClass クラスが生成されており,<br>
- 生成された SelectionClass クラスのインスタンスは 引数で渡された FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) を参照していることがわかります.<br>
- これを確認したら, 呼び出しスタック上で2つ呼び出し元である SelectionManager クラスの addFig(Fig) メソッドをクリックしてください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_05.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 現在は SelectionManager クラスの addFig(Fig) メソッドの130行目を見ています.<br>
- ここで, ソースコードを見ると, 先ほどの makeSelectionFor(Fig) メソッドに実引数として渡されていた FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) は, <br>
- この SelectionManager クラスの addFig(Fig) メソッド内において, 仮引数 f で渡されてきた値であることがわかります<br>
- ここからは, この 仮引数 f で参照されている FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) がどこから来たのかを見ていきます.<br>
- 呼び出しスタック上で1つ呼び出し元である SelectionManager クラスの select(Fig) メソッドをクリックしてください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_06.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 現在は 呼び出し元である SelectionManager クラスの select(Fig) メソッドの180行目を見ています.<br>
- ここで, ソースコードを見ると, 呼び出し先の addFig(Fig) メソッドには 仮引数 f の値が実引数として渡されていることが確認できます.<br>
- これを確認したら, 呼び出しスタック上でさらに1つ呼び出し元である ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドをクリックしてください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_07.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 呼び出し元である ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドの187行に戻ってきました.<br>
- ここで, ソースコードを見ると, 呼び出し先である SelectinoManager クラスの select(Fig) メソッドには<br>
- ローカル変数 underMouse の値が実引数として渡されていたことがわかります.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_08.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- この underMouse の値がどこから来たのかを見るために, ステップバックオーバーを8回押して163行目まで戻ってください.<br>
- 163行目では, ローカル変数 underMouse が参照するインスタンスが FigGroup にキャストされたあと,<br>
- それに対して deepSelect(Rectangle) メソッドが呼び出され, その戻り値が改めて underMouse に代入されていることがわかります.<br>
- ここで, 戻り値がどのようになっているのかを確認するために, ステップインを1回押して, FigGroup クラスの deepSelect(Rectangle) メソッドの中に前から入ってください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_09.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- FigGroup クラスの deepSelect(Rectangle) メソッドに入りました.<br>
- すると, deepSelect(Rectangle) メソッドの中では return this で自分自身を戻り値として返していることがわかります.<br>
- これを確認したら, ステップバックリターンを1回押して呼び出し元に戻ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_10.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドの163行目に戻ってきました.<br>
- underMouse の値がどこから来ているのかを見るために, ステップバックオーバーを1回押して160行目に戻ってください.<br>
- 160行目では Editor クラスの hit(Point) メソッドが呼び出され, その戻り値がローカル変数 underMouse に代入されていることが確認できます.<br>
- ここで, ステップインを1回押してこのメソッドの中に前から入ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_11.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- Editor クラスの hit(Point) メソッドに入りました.<br>
- ここでは, ステップオーバーを1回押したあとに, ステップインを2回押して hit(Rectangle) メソッドの中に前から入ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_12.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- Editor クラスの hit(Rectangle) メソッドに入りました.<br>
- ここでは, ステップインを2回押して getLayerManager() メソッドの中に前から入ってください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_13.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- Editor クラスの getLayerManager() メソッドに入りました.<br>
- ここで, 変数ビュー上の this を開くと, この Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) のフィールド _layerManager が<br>
- LayerManager クラスのインスタンス (id = 1975264229) を参照していることがわかります.<br>
- これを確認したら, ステップリターンを1回押して, 呼び出し元に戻ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_14.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- Editor クラスの hit(Rectangle) メソッドに戻ってきました.<br>
- 次は, ステップインを1回押して, LayerManager クラスの hit(Rectangle) メソッドの中に前から入ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_15.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- LayerManager クラスの hit(Rectangle) メソッドの中に入りました.<br>
- ここで, 変数ビューを確認すると, この LayerManager クラスのインスタンス (id = 1975264229) は,<br>
- フィールド _activeLayer として LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンス (id = 1248750852) を参照していることがわかります.<br>
- また, ソースコードを見ると, このフィールド _activeLayer が参照しているインスタンスに対して hit(Rectangle) メソッドが呼び出されていることが確認できます.<br>
- ここでは, ステップインを4回押してこのメソッドの中に前から入ってください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_16.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- LayerPerspectiveMutable クラスの hit(Rectangle) メソッドに入りました.<br>
- ここで, ソースコードを見ると, 231行目で LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンスの<br>
- フィールド contents から get(int) メソッドで Fig クラスのインスタンスを取得していることが確認できます.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_17.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 取得している値を確認するために, ステップオーバーを2回押して232行目まで進んでください.<br>
- 232行目まで進んだら, 変数ビュー上の「呼び出し後」 (List.get(int) の呼び出し後) を開くと, <br>
- 戻り値として FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) が返されていることが確認できます. <br>
- また, 変数ビューの this を開くと, LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンス (id = 1248750852) の<br>
- contents フィールドが参照しているのは, ArrayList のインスタンス (id = 30009673) であることがわかります.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_18.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 先ほどの結果から, FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) は, LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンス (id = 1248750852) の<br>
- contents フィールドが参照している ArrayList のインスタンスによって管理されていることがわかりました.<br>
- ここで, ステップオーバーを1回押して, 実行時点が return f に止まることを確認してください.<br>
- これを確認したら, 呼び出しスタック上で4つ呼び出し元である ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドをクリックしてください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_19.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 現在は, ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドを見ています.<br>
- ここで, 変数ビュー上で this を開くと, Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) は, <br>
- ModeSelect クラスのインスタンス (id = 1807431709) のフィールド editor によって参照されていることがわかります.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_20.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- ここまでの結果から, SelectionClass クラスのインスタンスに関わる各オブジェクトの関係について, 以下のことがわかりました.<br>
- <ol>
- <li>SelectionClass クラスのインスタンス (id = 1672744985) が生成されるとき, Fig クラスのインスタンス (id = 1675174935) が引数に渡されている.</li>
- <li>FigClass クラスのインスタンス (id = 1675174935) は, LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンス (id = 1248750852) にリストで管理されている.</li>
- <li>LayerPerspectiveMutable クラスのインスタンス (id = 1248750852) は LayerManager クラスのインスタンス (id = 1975264229) が参照している.</li>
- <li>LayerManager クラスのインスタンス (id = 1975264229) は Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) が参照している.</li>
- <li>Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) は ModeSelect クラスのインスタンス (id = 1807431709) が参照している.</li>
- </ol>
- 課題B4では, オブジェクトの追加に関わっている SelectionManager クラスのインスタンスと SelectionClass クラスのインスタンスについて見るところから始めました.<br>
- ここからは, SelectionManager クラスのインスタンスの方がどこから来たかを見ていきます.<br>
- まずは, ステップバックオーバーを1回押して156行目に戻ってください.<br>
- ソースコードを見ると, Editor クラスの getSelectionManager() メソッドの戻り値がローカル変数 sm に代入されていることがわかります.<br>
- ここで, ステップインを1回押して このメソッドの中に前から入ってください.<br>
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_21.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- Editor クラスの getSelectionManager() メソッドに入りました.<br>
- ここで, 変数ビュー上の this を開くと, Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) の フィールド _selectionManager が<br>
- SelectionManager クラスのインスタンス (id = 4310438) を参照していることがわかります.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_22.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- <p class = "explanation">
- 先ほどの結果から, SelectionManager クラスのインスタンス (id = 4310438) は<br>
- Editor クラスのインスタンス (id = 371019845) が参照していることがわかりました.<br>
- 呼び出しスタック上で1つ呼び出し元である ModeSelect クラスの mousePressed(MouseEvent) メソッドをクリックしてください.<br>
- ここで, 課題B4は終了です. <font color="red">時間計測を終了</font>してください.
- <div class = "image"><img src = "./images/images_problem2/ArgoUML_2_23.png" class = "threeQuartersSize"></div>
- </p>
- </p>
- <hr>
- <p>
- 課題B4の機能理解が終了しましたら, 以下のアンケートにお答えください.
- <div><a href = "https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeP5GouNkBmsITcc3thQ-3JFnG4Ih9A1zsXT_ggO9_rjJLEuw/viewform" target = "_blank">アンケート回答</a></div>
- </p>
- <a href="ArgoUML2_Reverse_Delta.html">次へ</a>
- </body>
- </html>